カクテルグラス-CALLOT
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【Antique St Louis】
可憐なカクテルグラス CALLOT
オールドサンルイでも、少しレアなデザイン【CALLOT(カロ)】のカクテルグラスを入荷いたしました。
繊細なスタイルにため息がでてしまいます…
丁寧に細かなアシッドエッチングと金彩に、グラスの内側にはコート・ヴェニシエンヌ(下記説明あり)という技法が施されています。
贅沢なグラスです。
カクテルグラスとは、逆三角形をしていて、容量は90mlが標準サイズとなり60ml分の材料でつくったカクテルを注ぐとちょうど適量となるようです。
他に75mlや90ml以上のものもあり、こちらは75ml(full)となるので、通常サイズよりは一回り小さく可憐なイメージです。
カクテルグラスの形状は、カタログレゾネには載っていません。
「なんでかな?」と思い、そもそもどのカタログにもカクテルグラスって載ってないな…とその歴史に焦点をあててみました。
【カクテルの歴史】
実はカクテルの歴史は古く、さかのぼるとカクテルが作られはじめたのは古代ローマや古代ギリシャ、古代エジプトの時代。古代ローマではワインの水割が一般的な飲み物で、古代エジプトでは、ビールにハチミツやショウガを加えていたようです。
今みたいにおいしいワイン・ビールではないため、味を改善する手段とされていました。
”参照 Wikipediaより 古代エジプトのワイン製造”
その後常温で飲まれていたアルコールが、中世の時代になると、寒い冬の時期に薬草とワインを「温めて飲む」という習慣が生まれてきます。
今でもドイツのホットワインが思いつきますが、中世は蒸留酒が錬金術師たちによって作り出された時代でもあり、様々なカクテルが誕生しますが、あくまでも温めるイメージ。
次に1630年頃には、インド人によって生まれたカクテル「パンチ(Punch)」がでてきます。
蒸溜酒のアラックをベースに、砂糖、ライム、スパイス、水の5つの材料を大きなパンチ・ボウルに入れてミックスしたもので、注ぎ分けて飲みます。
そのパンチはイギリス東インド会社によってイギリスに持ち込まれ、家庭でも楽しまれる飲み物となります。フルーツポンチのようにフルーツとアルコールを漬けて、それをガラス製のパンチセットで出すイメージがあります(^^♪
下図はSt Louisのフルーツポンチセットです。
そして「冷たいカクテル」という近代に近いカクテルが生まれるのは19世紀末から20世紀初頭。ちょうどAntique Serendipityで扱う作品と同時代です(#^^#)
冷蔵庫がない時代「氷」は大変貴重でしたが、1876年にカール・フォン・リンデが製氷機を開発したことによって、一年を通していつでも氷を入手できるようになります。そして、近代のような新しいジャンルのカクテルレシピがアメリカで考案されます。それと同時にでてくるのがカクテルグラス。
新しいカクテルは第一次世界大戦と禁酒法により職を失ったバーテンダーがヨーロッパへ移っていったことによって、全世界に広がっていきました。
1920-30年代はヨーロッパにジャズなどのアメリカ文化が流れ込み、その一端としてカクテルブームが起きます。
このようなカクテルグラスが生まれてきたのは当然ですね!
カクテルグラスは後から出てきたスタイルだからカタログなどには載ってないのでしょうか?
【CALLOT(カロ)】は2客のみの入荷です。
酸で腐食させたアシッドエッチングと金彩で模様が描かれた、エレガントなCALLO。
そして、そのエレガントさが際立つよう内側に凹凸をつける技法:コート・ヴェニシエンヌがあしらわれています。
※コート・ヴェニシエンヌ
ヴェニス風ストライプと呼ばれるガラス器の内側を縦縞上に軽く波打たせたスタイルで、19世紀末から20世紀初頭にかけ流行したフランスの実用的なガラス器や花瓶に見られる手法
今回のグラスはこの技法がはっきりとしているのと、はっきりしていない2種となるため、パターンA、パターンBに分けております。
~下段へスクロールしていただくと、画像をご覧いただけます~
Size |
:W4.0cm H9.3cm |
制作年代 |
:1920年頃 |
価格 |
パターンA/パターンB 同価格 |
作品状態 |
:良好 |
仕入れ先と時期 |
:フランス 2021.09頃 |