About St Louis
St Louis
ヨーロッパ最古ともいわれるガラス(クリスタル)工房。
ルイ王(St Louis)の称号を与えられたサンルイは、王室御用達としてフランスロレーヌ地方の工房で一貫した物造りにこだわり、約400年の歴史を継承し続けています。
現在、エルメスの傘下となり、シャンデリアやテーブルウェアなど、光輝くクリスタルの輝きを提供しています。
St Louisの歴史
サン・ルイ:Saint Louisとは、クリスタル会社の名前と伝えましたが、フランス語読みなので、英語読みすると「セント ルイ(聖王ルイ)」を意味しております。
ホルバール・ガラスという工場が木材不足の原因で1585年に操業を停止し、1586年にミュンツタール村(現ビッチュ村)に移転します。それこそがまさしくサン・ルイの原点です。
1644年までガラス製造工場として稼働していましたが、その後繰り返された戦争によって壊滅状態。要塞となっていた村自体が陥落します。
1690年頃になると、ビッチュ村を含むロレーヌ地方全体に平穏が戻り、ルイ14世はビッチュ伯爵領の住民に平穏を約束します。
ヨーロッパ各国でガラスの生産が進む一方で、フランスのガラス生産は他国の比較対象にもならなかったぐらい遅れをとっていました。
それに不安を抱き、政策をするのがルイ15世です。
結果、ルイ15世はガラス製造に必要な条件が元から整っているビッチュ村に、フランス王ルイ9世(聖王ルイ)に因んだ「サン・ルイ王立ガラス工場」という呼称の許可を与え、ガラス産業の活性化を図るのです。
ガラス生産の安定化を図る国を挙げての事業であったので、ルイ15はロレーヌ地方に数百といった工場を建てますが、「サン・ルイ」の呼称許可が出たのはここだけなのです。
その後、クリスタルガラスの研究に励み、アール・ヌーヴォー期にはデザイン豊かな作品を生み出し、王室御用達の地位を築いていくサン・ルイ。
Antique Serendipity では1900年前後の職人の技術が最も成熟した時代の作品を中心にご紹介していきます。