Downton Abbey


前回、シルバープレートのご紹介の最後に「私のお勧め映画を…」なんて言いながら、少し時間が経ってしまいました。

Downton Abbey 画像


先月金曜ロードショーで「タイタニック」がやってましたね!
中学3年生の時にタイタニックが公開され、友人と見に行き大ファンになり、ポスターやポストカードを大量に集め部屋に貼っていました。
高校受験直前の私を、母が沈没とかけて心配していたことを思い出します(笑)

 

そして、本日ご紹介するのは「タイタニック」ではなくて、「タイタニック号が沈没したと⁉⁉」という知らせを受けるところから始まるイギリスドラマシリーズ「Downton Abbey -ダウントンアビー」です。

日本ではNHKでも放送されていたので、ご存じの方や、すでにファンの方も多いと思います。


物語の舞台は、イギリスのイングランド北東部、ヨークシャー ダウントン村にあるカントリー・ハウス「ダウントン・アビー」。

その所有主のロバート・クローリー一族の周辺の話。

Downton Abbey 画像

グランサム伯爵家(ロバート)の財産と爵位を継承するはずであった親族がタイタニックの沈没で亡くなり、そこからスタートする話は、はっきりと言ってドキドキするようなことは何も起こりません(笑)

なのにこんなにも心を魅了してやまないのは、その世界感!
まさしくAntique Serendipityで扱うクリスタル作品と時代がドンピシャなのです。

【ドラマは超ロングランで6シーズン】

シーズン1ー1912年 ~シーズン6―1927年

そして、映画 ―1927年の設定

 

この劇中に出てくるものや歴史背景、どの場面からも発見があるからすごいとお勧めなんです!
私は通常、「ジャポニスム&アール・ヌーヴォー期の歴史を美術作品を通して知ろう」というお話(セミナー)をしているのですが、歴史的なことを知ってもらうのにとても苦労するのですよ…。

そんな歴史や美術品がどのように使われていたのかが、ドラマを見るだけで理解できてしまいます。

簡単に言うとですね!

〇君主制
1つを時間をかけて作る(例 ピラミッドやお城、教会、美術品)
少数の王様や王侯貴族へ作るので、その分「時間と手間」をおしまない。結果的に、どんどんと良いものが生まれ、職人の技術も上がる。

 ↓

民主主義
大量生産(例 車)
それなりのお金持ちがでてくるため、量が必要となる。
機械化も手伝って、時間をかけず量産時代


美術品って歴史の流れを直撃に受けているんです。
だって、権力のそばにあるものですからね…

「美術が栄えた場所」=「繁栄した国」なので、歴史も紐解きやすい。  

 

このドラマを見ると、フランス革命後、イギリスではその波が19世紀末にやってきて、一気に伝統が排除されていく様子がありありと感じることができます。

そんな難しいことは脇に置いておいても、ドラマ中に出てくる全てが、今でいうアンティーク作品となりえるので、アンティークがお好きな方には是非ともご覧いただきたい。と思ってやまないのです。

その証拠として、ロケ地には17世紀に建てられたハイクレア城 - Highclere Castleを使用して撮影が行われるほどの徹底ぶり。

Downton Abbey 画像 ハイクレア城

―ハイクレア城―


現在、ハイクレア城には8代目カーナーヴォン伯爵、伯爵夫人そして用人たちが居住し続けています。

 

毎回の食卓で使われるクリスタルグラスやシルバー食器はため息。
はぁ…(*´Д`)

ダウントンアビー


当時の使用人はお手入れが大変だったこと間違いありません。

ダウントンアビー

 

イギリスが最も面白かった時代と言われるだけあり、激動でありながらも、とても優雅な時代を描いたこのシリーズ。


Downton Abbeyを観てから、実際に今残るアンティーク作品を見ると、それらがその時代に生まれ、このような人々の生活の一部を担っていたことを感じたりと、感慨深い気持ちになります。

もちろん、それだけではなく深い愛に包まれた家族の形もジーンときます。
特に、ロバートの勝手なお母さま、バイオレット・クローリー(Maggie Smith)の役柄が深い。

ダウントンあびー


イギリスの貴族社会が、産業革命を経て世の中が
移り変わる時期、過去の栄光と、現代の社会とのはざまで、勝手気ままに葛藤しながらも、達観した思いやりを見せます。

古い時代を象徴するかのように、バイオレットだけは首の詰まった服を着続け、アメリカからきた息子の嫁母(同年代)に笑われる場面もあったりします。

Maggie Smithはハリーポッターでマクゴナガル先生の役をしていたので有名ですね!

 

 

映画「Downton Abbey 2」が2021年の12月に全米公開予定です。
コロナなどがあるので、撮影が遅れたりもするかもしれませんが、公開に向けて、ぜひドラマシリーズからご覧ください。

ダウントンあびー 映画

ドラマが長すぎるという方は、映画版がAmazon primeで観られるのでお勧めですよ。

 ※画像は全てDownton Abbeyのばめんより

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