ネオクラシカル様式のシュガーポット
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【WEDGWOOD-Jasper ware】
ネオクラシカル様式のジャスパーウェア
世界で名だたる英国陶磁器メーカー『ウェッジウッド』を作ったジョサイア・ウエッジウッド。
1730年に生まれたジョサイアは12歳で天然痘にかかり、38歳にはその後遺症のために足を切断します。彼は度重なる不運をチャンスと捉え躍進する姿勢は、努力家、研究家、ビジネスマン、アイデアマンと言われ、運河などの建設、奴隷解放運動にも大きな功績を残した人物です。
そんな彼がジャスパーウェアの研究に要したのは4年、約1000万回弱の焼成を繰り返し、1774年に世界から愛されるラインを生み出すことに成功します。
では、今回は、下図のようにどうしてジャスパーウェアのレリーフデザインが古代ギリシャ・古代ローマなのか…ということに焦点を絞ってみようと思います。
17世紀後半から18世紀にかけて、イギリスでは、貴族の息子が大学で学ぶ代わりに、専門の家庭教師を同伴し、ヨーロッパ大陸で政治・文化・芸術・建築・考古学などを数年かけて実地で学ぶというGrand Tour『グランドツアー』が大流行し、中でも古代ローマやルネサンス時代の遺跡が豊富なイタリアでの遺跡めぐりは定番となっていました。
同時期にポンペイなどの遺跡の発見・発掘が続き、1760年代にその遺跡の本が出版されると、古代ギリシャ・ローマ時代の芸術が脚光を浴び、芸術や建築・インテリアに取りいれる新古典主義(ネオクラシカル様式)が流行したため、ジョサイアはその流れを早々に察知し、新古典主義様式の製品の開発を始めた。
そして実験を重ね、『ジャスパー(碧玉(へぎょく))・ウェア』を完成させます。
レリーフのデザインが同じようなモチーフなのはこのような理由があったのです。
この新素材に古代のデザインを取り入れた商品は、人々を魅了し、今なおウエッジウッドの代表的な作品群となっています。
本作品はジョサイアの開発成功から約120年後につくられたシュガーボウル。
デザインが色あせないのは、彼のカリスマ性とビジネス的な判断力、そして実験にかける情熱があったからということを作品が伝え続けてくれています。
Size |
:W12.4×10.3cm H10.3cm |
制作年代 |
:1898~1908年頃 |
マークの有無 |
:底 WEDGWOOD MADE IN ENGLAND 「36」 |
作品状態 |
:良好 蓋-レリーフにヒビ、黒染みあり |
仕入れ先と時期 |
:アメリカ 2021.8月頃 |