鈴蘭モチーフのシュガーシフタースプーン
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お砂糖用のスプーン
この時期になると、どうしても鈴蘭モチーフをご紹介したくなり、探してフランス製の穴あきのスプーンを仕入れました。

取手に鈴蘭のモチーフが❤︎
さて、スプーンなのにどうしてこんなに穴が開いているのでしょうか…(^^)?

これだけ穴があると、スプーンですくっても意味ないですよね…? でも、そこがポイントなんです。
さらさらと落ちていくことが目的のスプーン、実はお砂糖用のスプーンです。
砂糖が大変貴重だった時代、そして、気候の厳しいヨーロッパでは甘い果物を作ることが難しかったため、フルーツをいただくときにお砂糖をかけて食べることが贅沢とされていました。
そして登場したのがこの「シュガーシフタースプーン」
お砂糖が入った入れ物から、すくって雪を降らせるかのように果物にふりかけます。上質なスプーンはデザインも思考を凝らして作られました。
イギリスから始まったようなので、英語で「Sifter」=「振るい」の名がついています。
今回のスプーンは、持ち手の部分はスターリングシルバー ミネルヴァ1stのマークが入っているので、純銀度950/1000となります。
純度の高いシルバーは、砂糖や水がつくと曇ったり錆びたりするので、フルーツなどに触れる可能性があるものは、金メッキ(ヴェルメイユ加工)されることがあります。
裏面には銀色の部分を残すなど、凝った作りなのが伝わる作品です。

このスプーンが入るオリジナルの箱には、宝石店【Joailliers】の文字と、GAGNEUR & COMBET(1895〜1913)の文字があるため、リヨン(LYON)にあった工房とジュエリー店で販売されていたことがわかります。

こちらの工房についてはあまり調べることができませんでしたが、インボイス的な資料があり、その一部の名前の表記を見ると大きな工房だったことがわかります。



工房の時代を考えても、1900年前後の作品ですが、その経過を感じさせないほど美しくデザインも素敵です。
ケーキ作りの最後や、フルーツに…
とってもお洒落に使えそうですね(*^▽^*)
~下段へスクロールしていただくと、画像をご覧いただけます~
Size |
Spoon:W6.5×21.3cm. H3.0cm |
制作年代 |
:1895〜1913年頃 |
マークの有無 |
:ミネルヴァ 1st 純銀950/1000 |
作品状態 |
:良好 |
仕入れ先と時期 |
:フランス 2023.4 |