【Antique Baccarat】

ジャポニスムの花瓶

販売価格 価格 ¥550,000 通常価格 単価  あたり 

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【Antique Baccarat】
バカラが魅せた、日本趣味の花瓶 



今回ご紹介するのは、19世紀末にバカラ社が手がけた、ジャポニスム様式の美しい花瓶です。

ヨーロッパで日本文化が一大ブームを巻き起こしたのは、19世紀後半のこと。
この東洋への憧れと芸術的影響は、「ジャポニスム」と呼ばれ、絵画、工芸、ファッションなどあらゆる分野に多大なインスピレーションを与えました。

250年に及ぶ鎖国を経て、幕末から明治初期に開国した日本。西洋に紹介された日本の工芸品は、その繊細な美意識と技術により、まさに“驚きと感動”を与えたようです。

この潮流をいち早く捉えたバカラ社は、1878年のパリ万国博覧会において、数々のジャポニスム作品を発表します。

下図に掲載されているのは、2014年にパリ・プチパレで開催されたバカラ創業250周年記念展の図録からの抜粋です。
この特別展では、歴代の名作が一堂に会し、その中にもジャポニスム時代の作品が展示されました。

書籍:BACCARAT ーPetit Palais (Musee des Beaux - Arts de la Ville de Paris)
   1878年のパリ万博にバカラが出品した作品の一部


下図 

 

書籍『OLD BACCARAT -Tableware-』より抜粋 
   バカラがジャポニスムの時期に手がけたクリスタルガラスの花器



今回ご紹介する花瓶は、1878年から1880年にかけて制作された、バカラ社のジャポニスムシリーズのひとつです。

このシリーズでは、当時の流行を反映しながら、青・緑・赤といった多彩な色彩で展開され、サイズもさまざまに作られました。その豊かなバリエーションからも、当時の熱量や人気の高さがうかがえます。

西洋のペインターが、訪れたこともない遠い日本を想い、イメージで描き上げる絵は、日本のそれとは一線を画します。
桜なのか、梅なのか?と言いたくなる花と、月が描かれ、扇絵と思われる構図が配置されています。
なかなか、面白いですよね。

 

西洋のガラス工芸に日本の美意識を融合させたこの作品は、単なる装飾品ではなく、日仏の文化が出会い、響き合った証となり、まさに、歴史の一頁を物語る芸術品と言えるでしょう。

今回の花瓶は、中でも大きめのサイズなので、床の間においていただくなどしていただけます。

※金彩の剥落がありますので、画像の確認をお願いいたします。

 ~下段へスクロールしていただくと、画像をご覧いただけます~

 

Size 容量

:W17.0cm  H19.2cm 

制作年代
マークの有無 

1878~1880年頃
:無し マークが入る前の作品

作品状態

:良 使用感あり、金彩の剥離あり 、底のスレあり

仕入れ先と時期

:アメリカ  2024.4月ごろ