書籍の入れ物に入ったリキュールセット HARCOURT
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【Old Baccarat】
HARCOURTのリキュールセット
書籍が詰んであるように見えますが、実はバカラのリキュールセットが入っております。
わざわざこのような入れ物を作った理由からお伝えしていこうと思います。
ライト兄弟が有人動力飛行に成功したのが1903年、1920年ごろには飛行機で乗客を乗せて旅ができるようになりますが、まだまだ船旅が多く一般的だった時代です。
タイタニック号の出来事が1912年なので、豪華客船での旅がステイタスだったことが伺えます。
この時代には、長い船旅の共に、木箱に入ったリキュールセット、カラフに好みのお酒を入れて持ってったようです。
割れやすいリキュールセットは、移動可能な木箱などに入れられ、旅を楽しむのに一役かっていました。
そのため、木箱に入ったセットはパリに行くと数多く見ます。
もちろん、船旅だけではなく、書斎に置かれることもあり、遊び心がある作品です。
木箱型は種類も多いのですが、今回のような書籍型は数が少ないです。
この書籍型は、本革と中にはフェイクレザーを使用して、書籍に見立てた【だまし箱】のようになっています。
驚きですが、フェイクレザーは1850年ごろから製造されています。
そして、中に入っているのは、バカラの最も古いシリーズで、今なお作り続けられるバカラを代表するデザインと言っても過言ではない「HARCOURT(アルクール)」のリキュールセットです。
HARCOURTは1841年に形が完成しますが、原型はより古く、1825年にフランスの貴族アルクール公爵家の婚礼のためにデザインされました。
1825年に作られたアルクールの原型は現在のアルクールとは形状が異なり、現在の形になったのは1841年とされています。
その後も名だたる王侯貴族に愛され、20世紀初頭には、グラスだけではなくコンポートやボウルやクーラーボックスなど様々な種類で制作されました。
リキュールサービスもその一つと言えます。
話を外側の箱に戻しますが、リキュールを入れる木箱ですが、オーダー主が好みに応じて作らせることが多く、バカラ社で一貫して作られたものではないです。
しかし、書籍タイプのものは、私は過去に3点見てますが、常に中にはアルクールのリキュールセットがが入っており、皮の形状もアルクールのリキュールグラスが入る四角となっております。
今のようにたくさん支店があったわけではなく、ほとんどが受注生産です。
バカラはパリの高級ブティックで販売したり、シャネルのような他社とのコラボも手掛けていく時代となりますので、書籍型に関しては、バカラ社が提携した可能性もあります。
過去に見た同型の物と比較しても、皮の質やデザインも同じなので、一箇所で製造を請け負っていた思われます。
一番下の書籍:SAINT BIBLE 聖書
二冊目の書籍:HISTOIRE DE FRANCE フランス史
三冊目の書籍:HISTOIRE DE FRANCE フランス史
四冊目の書籍:COMPARE DES G HOMMES
小さな書籍:OEUVRE DE THOMS
書籍のタイトルは、オーダー主に合わせて作り替えられているようです。
是非、この機会に遊び心のある希少なセットをお迎えくださいませ。
書籍型のボックスは、もともと古びたデザインですが、角などの経年による状態の損傷があります。画像をご確認くださいませ。
※栓とボディには「74」の番号がはいってます。
~下段へスクロールしていただくと、画像をご覧いただけます~
Size |
ボックス: |
制作年代 |
:1930年〜1940年頃 |
作品状態 |
:B 良 画像参照 |
仕入れ先と時期 |
:フランス 2023.3月頃 |